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「担当者としてメルマガを始めることになったけれど、何から始めていいか分からない」

「効果的なメルマガは、どう書けばいいのだろう」

「メルマガの効果分析はどのようにしていけば良いのだろう」

 

社内・個人でメルマガ施策を新たに始めることとなった方へ向けて、メルマガの始め方」について解説していきます。

 

どうも、Webマーケ研究者の宮地です。

社内のマーケティング施策の一環として、メルマガの企画・作成・分析まで一気通貫でやっています。

メルマガ業務を通じて、新たな引き合いを得たり、売上を積み増したりすることができました。

今回は、そのような経験から「メルマガの始め方」について紹介していきます。

 

目次

【メルマガの始め方】全体像を理解しよう

メルマガは基本的に売りたい商品・サービスがあって始める施策です。

そのため、この記事で紹介するのは「売るため」に焦点を当てたメルマガの始め方です。

単なる読み物(ニュース系)のメルマガを作成したい方はブラウザバックをお勧めします。

メルマガの全体像とは

メルマガ全体の流れは、上記画像のように4つのフェーズがあります。

メルマガ全体の流れ
①リードジェネレーション
②リードナーチャリング
③リードクオリフィケーション
④セールスレター

 

それぞれ解説していきますが、メルマガを始める前に次の前提条件を確認しましょう

 

⓪前提条件をおさえる

メルマガを始める前にやることは、現状の前提条件をおさえることです。

確認することは、以下のつです。書き出してみましょう。

・目標は何か?(例:月売上50万円、月間問合せ数30件など)

・現状のリスト数(例:経営者100リスト、人事系500リスト、営業担当者300リスト、主婦10000リストなど)

・リストの課題は何か?

 

目標は何か?

すでに耳にタコかもしれませんが、全てにおいて目標・ゴールは何かを明確に数値でおく必要があります。

また同時に目標に対するKPIも定めておくと良いです。

例えば、「メルマガから月に50万円の売上獲得」という目標があったとします。

目標を達成するためには、メルマガからの”問合せ”や”資料請求”のが必要です。

したがって、KPIは「メルマガからの月間問合せ10件」「メルマガからの月間資料ダウンロード数30件」などが挙げられます。

ご自身の会社における目標は何か今一度確認し、KPIを定めましょう。

手元のリスト数と獲得数状況の確認

次に「手元のリスト数」「月に獲得しているリスト数」を確認します。

この確認で、”メルマガの始め方”の方針を判断していきます。

ちなみにリストとは、顧客情報(メールアドレス)のことです。

現在メルマガを発行する対象がどれくらい存在するのかを確かめましょう。

リストの数がどれほど存在するのかで、取るべく戦略が変わってきます。

月に獲得するリストの数が少なければ、まずは後ほど紹介する「リードジェネレーション(見込み顧客獲得)」に力を注いでいく必要があります。

逆に月に獲得するリストの数が膨大にある場合は、メルマガの中身をより洗練させ顧客の課題感を高めていく「リードナーチャリング(見込み顧客育成)」に注力します。

だいたい5000リストほど既に存在し、月に100~1000リストほど自動的にリストを獲得できるような仕組みが整っていれば、かなり優秀なスタートラインと言えます。

リストの課題は何か?

前述した2つの項目は必ずチェックします。

その後、売りたい商品と獲得リストの課題がマッチしているかどうかをみます。

売りたい商品がリストの課題・ニーズに紐づいていなければ、いくらメルマガで需要を喚起したとしても「痛みを取り除く」ことにはなりません。

そうなればメルマガ施策自体が大きく失敗します。

失敗を回避するために、現在のリストと獲得リストの課題が売りたい商品と紐づいているかどうかを確認しましょう。

ただ、既存リスト自体が膨大にある場合は、一つ一つ見るのが大変なので、一旦メルマガを配信し、反応がなければ除外するという手法でフィルタリングをかけても良いです。

現在のリスト・獲得リストの課題が売りたい商品と紐づいていない場合は、①現在のリストはメルマガリストから除外 ②リストの獲得方法の変更 という施策を打ち出していくこととなります。

「リストの獲得方法の変更」については次章で解説します。

①リードジェネレーション

ここまで、「目標数値/KPI」「現存のリストと獲得経路」「リストの課題と売りたい商品の紐付き」を前提条件として確認してきました。

前提条件を整理すると頭がスッキリしてきますよね。

前提条件を突破したので、メルマガ施策の成功確率は大きく上昇しているはずです。

それではメルマガ施策をみていきましょう。

メルマガ施策の1つ目は「リードジェネレーション」です。

 

リードジェネレーションとは、リード(見込み顧客)を生み出す施策のことです。

例えば、「ホワイトペーパーダウンロード」や「役立ち資料無料ダウンロード」、少し柔らかいところでいうと「今ならガチャ100連無料」などがリードジェネレーションの施策に当たります。

メルマガを始めていく上で、リードジェネレーションがしっかりと構築できているかどうかが重要です。

先ほど、月に継続的に獲得するリスト数を確認してもらいました。

その数が多ければ多いほど、将来商品やサービスを購入してくれるということですね。

だいたい月間で、100~1000件のリードを獲得できているのであれば優秀です。

次章へお進みください。

 

月間獲得リード数100件以下の方は、リードを獲得する設計がそもそも構築されているかどうかを確認しましょう。

 

リードを獲得する設計がそもそも構築されているか

そもそもリードを獲得できる設計が構築されているでしょうか。

リードを獲得していく設計は、基本的に「自社HPブログ」か「オウンドメディア」に盛り込んでいきます。

仮に上記がない場合、上記を実施するか、それ以外のオンライン手法を構築しましょう。

オンラインで構築できない場合は、ここでメルマガ施策をやめるという意思決定をしても問題ありません。

基本的にメルマガは数打って当てる戦略ですので、そもそもの数の供給ができない場合はメルマガ施策を実施する意味が薄いです。直営業の数を増やしていくほうがよっぽど効果的です。

 

では、これから自社ブログやオウンドメディアへリード獲得の設計していく場合は、どのようなものを実装していけばよいでしょうか?

基本的には「売りたい商品・サービス」に紐づいた課題を抱えるリードが嬉しいと思う情報を渡すことです。

例えば、「会計ソフト」を売りたい場合、「企業の会計で押さえておくべきこと」「起業時に知っておきたい会計チェックリスト」などの簡単なPDF資料10数枚作成し、サイトにボタン+フォームを用意するなどです。

もちろん商品・サービスの媒体資料などでもよいと思いますが、「お役立ち資料」等よりはダウンロード数が伸びない可能性があります。

その分質は高いので、次章で紹介する「育成」が必要なく、いきなり営業をかけることができます。

 

②リードナーチャリング

リードの獲得方法を設計した後、それを継続的に改善していきながら、実際にメルマガを作成し、配信していくステップに移ります。

「リードジェネレーション」の次のステップは、「リードナーチャリング」です。

リードナーチャリングとは、獲得したリードをメルマガで育成する施策です。

マーケティング界では、育成を「購買意欲を向上させる」という意味で使っています。

 

メルマガを通じて購買意欲を向上させるにはどうすればよいでしょうか?

答えは「メリット」「痛み」をより喚起することです。

 

施策としては、「有益な情報」「ダウンロード資料の紹介」「利用者の声」をメルマガとして配信します。

「有益な情報」とは、例えばリードが課題と感じている悩みを解消できるような自社記事や最新法律情報、最新業界動向情報などが挙げられます。

全て商品が欲しくなるように設計していくことが重要です。

 

③リードクオリフィケーション

メルマガを定期的に発信し、育成を進めていきながら、リードの行動データを取り、点数化していきます。

その点数によって、営業やセールスレターを送るリードを選別していきます。

この作業がリードクオリフィケーションです。

エクセルやスプレッドシートにデータとして配信ごとに随時記入していくかメール配信システムのレポートを活用しましょう。

メール配信システムについてはまた別の記事で解説します。

以下の数値を見て、点数化し何点の時にセールスレターを書くのか、営業に渡すのかを決めましょう。

ウォッチすべきリードの行動
・開封回数
・クリック数
・リンク先滞在時間(取得可能であれば)

また、メルマガ全体の配信結果を知るため以下の数値も常に記録し、改善に活かしましょう。

・開封率=開封回数(複数開封は1回のカウント)/全体送信数
・CTR=リンククリック数/開封回数(複数開封は1回のカウント)

ちなみにメルマガの相場は、平均開封率が9.7%~10%とされています。またその企業に興味を持っている場合は15%~20%、持っていない場合は5%~10%とされています。

参考記事:Email Newsletter Benchmarks: Open Rates, CTRs, Subject Lines

 

④セールスレター

リードの選別をし、ホットリード(購買意欲が高い見込み顧客)を発見することができたら、商品を売り込むセールスレターを書いていきましょう。

「このような情報を得ることで、作業効率が上がり、質の高い営業を行うことができます」

「このような問題(痛み)が解消されれば、時間としては○時間、コスト換算では○円もカットできます」

上記は一例ですが、購買意欲を刺激させる内容は「リード(見込み顧客)が何に悩んでいて、その悩みを取り除けばどうなるのかを明確に提示してあげること」です。

一番わかりやすいのが通販番組です。

例えば、「このシジミのサプリメントを飲むことで、階段の上り下りが楽になる」

未来を提示していますよね。

商品を購入した顧客がどうなるのか、未来を提示することが大切です

 

メリット訴求にすると、「このシジミのサプリメントを飲むことで、健康にプラスとなる様々な栄養素を摂取できます」となります。

これでは「良いわね、買いはしないけれど」状態です。

しっかりと未来を提示してあげることが大切です。

セールスレターは書籍や自分が揺さぶられたメールなどを参考に作成し、ぜひ多くの人に見てもらいましょう。

また、セールスレターから商品ページへと遷移させる場合、商品ページの改善(LPO)も必要となってきます。LPOに関してはまた後日改めて記事にします。

 

メルマガを始める上での注意点

以上紹介してきた流れに沿って、日々仮説検証による改善がメルマガ施策の全体像となります。

「よし、メルマガの全体像がわかったし、早速始めてみようか」

と思った方、ちょっとだけ待ってください。

メルマガは「特定電子メール法」という法律によって以下を遵守しなければなりませんので、必ずチェックしてください。

①「メルマガを受け取る項目の設置」

②「解約URLの掲載」

③「送信者の明示」

違反は、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(法人の場合は3000万円以下の罰金)」となる可能性がありますので、メルマガ担当者は必ず遵守するようにしましょう。

メルマガ担当者は下記リンク先のを必ず見ておきましょう

要チェック:特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(特定電子メール法)

 

Web担当者forumでこの辺りわかりやすく解説されているので、こちらも一読することをおすすめします。

参考記事:特定電子メールはどこまで? 担当者が気になる15問のチェックシート―メールマーケティング特集(9)

 

詳しくはしっかりと法律内容を確認していただきたいですが、各項目を簡単に説明すると以下のような内容です。

①「メルマガを受け取る項目の設置」

フォームに「メルマガ受信を希望する」というチェックボックスを設け、事前に許諾を得る必要があります。

②「解約URLの掲載」

全てのメルマガに解約用URLを設けなければなりません。

メール配信システムを利用していれば、デフォルトでついていたり、ドラッグ&ドロップで簡単に設定できたりします。

もしシステムを利用しない場合は、解約用フォームなどを準備しましょう。

③「送信者の明示」

メルマガには、送信者の明示は必要です。解約用URLなどと合わせて記載しましょう。

 

メルマガおすすめ書籍

最後に僕がメルマガを作成する上で、参考にしている書籍をいくつか紹介します。

①売れる文章術

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¥1,450 (2024/01/07 17:37:23時点 Amazon調べ-詳細)

エンパシーライティングという手法でメルマガを作成する本です。

超実践的な内容でして、この本に書かれてある内容を3ヶ月しっかりと実施すれば、メルマガで成功を収めることができると思います。

 

②儲かるメルマガ

実店舗を所有している場合はこの書籍を参考にしてみてください。

基本的なところから学習することができます。

 

③えっ? 読者100人で月収100万円! メルマガのあたらしい稼ぎ方

個人でビジネスをやっている人には、こちらの書籍をおすすめ。

一斉送信するメルマガではなく、個別メールで読者の心を動かすノウハウが凝縮されています。

 

メルマガは改善の日々ですが、まだまだ有力なマーケティング手法です

パソコンをマウスで操作する男性

以上、「メルマガの全体像」「注意点」「おすすめ書籍」を紹介しました。

ぜひ全体像を把握し、流れを理解した上で、メルマガ施策を実施してみてください。

また、失敗のリスクを減らすという意味でも書籍での学習をおすすめします。

書籍からの学び、数値結果からの改善施策を盛り込むことで、あなたのメルマガ施策は洗練されていき、大きな売上や目標を達成することができるはずです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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